24GHZ への挑戦 その7 
全体をまとめる。 見よこの勇姿     {この構成の本質的問題はこのページの最後です}
今まで作ってきた各ユニットをつなぎます。

ほんとうはケースに入り、メーターとかLEDを付けて完成なのですが
それなりにまとまったのでご満悦です。


アンテナは紆余曲折の末簡単なホーンアンテナをつけてあります。
なにが紆余曲折なのか?いずれ発表の機会があるかもしれませんが
とりあえず21dBiで設計したホーンを黄銅板を曲げてつくりました。

ホーンアンテナは一見簡単に見えますが、作ってみると悩むところが
あります。
すなわちホーンの開口部の縦横の比率が導波管の比率と異なるため
です。そのため本来はどこかの2面が曲線にならなければいけないので
すが、そういうことは無視で、直線で作ったホーンを導波管に半田付けし
ヤスリで削るという手法をとりました。



さてここで独り言

同軸、導波管混在のセットとなりまし。いまさら導波管?などという声も
聞こえますが使ってみると以外と良いです。
工作はちょっと面倒かもしれませんが、ビスを立ててマッチングをとれる
というのは楽しいものです。ストリップライン上で1mm角のスタブで調整
するのとは違って楽しみながら調整できます。
そして導波管自身がHPFになっているというのも良いですね。



2005年6月、移動運用会にあわせムキ出しのトランスバータを
持って出かけました。

相手をしていただいたのは伊吹山移動のJJ3EKV,JS3OSIです。
距離は120km程度ですが目前の尾根が邪魔をして見通しとは
なりません。

結局QSOできず。
やはりできたてでろくに感度のチェックもしてないようでは自信を持って
QSOに望めないです。反省。





この24GHzへの無謀な挑戦もなんとか完成目前まできました。
もしQSOに成功したらちゃんとケースに収まった姿をお見せするかも
しれませんが、とりあえずこの挑戦シリーズもこれで終わりということで。

ただねー、QSO相手がいないんです。半径100km以内で24GHz
QRV可能な人は たぶんゼロ。
さて、ある技術的な不安、本質的な問題をかかえアンプ作りに望んでいたのですが、その問題とは?

4ポート導波管切替機と送受共用アンプという構成の場合、切替機のポート間アイソレーションはアンプのゲイン+αは
必要であるということです。(+αは一説では20dBとも言われる。)
もしアイソレーションが低いとどうなるか.......アンプが発振しシステムとして使い物にならなくわけです。

今回4段アンプで30dBぐらいになり、切替機がそれ以上のアイソレーションがあるか?という不安があったのです。
アイソレーションをあらかじめ測定できれば良いのですが、ネットワークアナライザがある訳でもなく結局失敗覚悟で
やってみたわけです。

さて結果は、送信または受信のポジションでは発振は見られませんでした。
しかし切替機を手動で回すと、ある1箇所で発振します。そのときはフルパワーではないですが相当のパワーが出ます。

そんなわけで今回は成功ということにします。これ以上ゲインを上げる予定もないですしこういう構成をやることは
2度と無いでしょうけど。

とにかくよかった!