バトラー発振回路とOCXO  
10GHzより上をねらうための局発の実験をはじめました。
目標は106MHz付近をバトラー発振回路で5倍オーバートーンで発振させる。
回路全体を恒温槽に入れ、0.1PPMぐらいの精度を目標とする。
24GHzで0.1PPM = 2.4KHz
左写真はヒータ制御回路
TLC271とサーミスタ、ヒータはトランジスタ。
基板は6mm厚のアルミ板に固定し、このアルミ板の
温度を55度ぐらいに安定化する。
アルミ板の裏側には発振回路を取り付け全体を発泡
スチロールで断熱する。

電源ON後5分ほど6W程度消費するが、その後1.2W
ぐらいで安定する。
発振回路と106MHzバッファ。
出力はおよそ3dBm
発振トランジスタは2SC2351。2SC3356でもだいじょうぶ
でしょう。

まだ水晶は発注してないので64MHz3倍オーバートーン
を乗せて108MHzで実験中。

電源ON後10分ぐらいで0.1PPM範囲内へ。30分ぐらい
で安定、室温が1度変化すると0.01PPMぐらい動く。
本番の水晶ではないので参考値ということで。

とりあえず動くようになりましたが奥が深いです。
ヒータ電圧が温度へ影響(0.01度とか)。基準電圧の78L05の温度安定性や入力電圧の変動による影響。
バトラーの出力インピーダンス。などなど
結果DUBUS 3/97 DF9LN の回路とほとんど同じとなってしまいました。

周波数カウンタも問題です。OCXOではだめです。今のところ色同期信号を使っていますが...


ヒータ制御回路はこちら

TH(サーミスタ)は0度Cで6KΩのものを使った。 53度で800Ωぐらいになる。
TLC271の2ピンの電圧は約1.6V。THが800Ωのとき3ピンが1.6Vになるよう1.7Kと設定した
THの抵抗値が異なるときは
 目標温度のTHの抵抗値を計算
 2ピンの基準電圧を設定
 THの上側抵抗値を計算する。
 ただしTHの自己加熱に注意!THで1mW以下とするべき
ヒータは2SC3299である。1Ωの抵抗でエミッタ電流を検出し上限を制限する。1Ωで500-700mAとなる。
7805(78L05)は温度係数を持っているのでオーブンの中に入れること

実装はアルミ(銅)板の片面にこの回路を実装し、反対面にOSC回路を実装した
この板の温度をコントロールする。
THと2SC3299の位置関係は40mm角の板の両端とした。
THと板の熱結合は密とすること。2SC3299は当然ねじで取り付ける。
あとは全体を発泡スチロールで覆うこと