イギリスからやってきたLo用24逓倍基板です。入力は100MHz付近、出力は軽く+10dBm以上

マイクロ波の自作では避けて通れないのがLoですが、C/Nを上げるために水晶発振で逓倍すると
2GHz帯が集中定数と分布定数の境目となります。
ところがここまで持ち上げる回路は簡単なようでトラぶったり私は苦手です。
どうせ何台も必要だからと試作を繰り返し、基板化の一歩手前になってイギリスにあるのを見つけて
しまいました。ところが相変わらずの入手してから半年ほったらかし。やっと火が入りました。
いいかげんな英語で何度かのやりとり。
全パーツのキットもあるようだが、「部品は日本でさがせば?」とキットは売る気がないのか。
当然キットは高いし、基板と何個かのトランジスタだけを頼むことにする。
支払いはカードだめ、PAYPALだめ、キャッシュのみ。田舎でGBPのキャッシュは入手難なのに。
でも無事届きました。


さて部品ですが、チップ抵抗、コンデンサ、インダクタ、のほかフィリップス、村田のトリマなど
そんなに面倒なものも無く、トランジスタのBFR93A、BFP540も日本で入手可能。
結局サトーパーツとかRSコンポーネンツを使えばすべての部品は国内で集めることが可能
でした。



マニュアルどおり実装し適当なケースに入れ、テストポイントの電圧チェックで完了。
周波数によってはコンデンサの追加とかスタブの調整方法が異なるなどありますが、
マニュアルに書いてあるので問題ありません。

さて主な性能ですが、カタログ値なんてものはありません。
100MHz付近の0dBm入力で24逓倍された2.4GHz付近で17dBm以上の出力が得られるようです。

SGを使い出力をスペアナでみたところ
入力は92MHzから106MHzの間、出力は10dBm以上、スプリアス特性は同じでした。
スプリアスは12倍が-30dBcぐらい。ただしスタブ調整で40dB程度までは下がる。
24倍付近の子供は50dB前後でした。24倍のフィルタの特性は見ていません。
最大出力は周波数によっては+17dBm以上出るようです。(VR調整可能)
入力レベルは-3から+3dBmぐらいの間が良いようです。



実験中の自作96MHzバトラー発振回路(OCXO)


結論
「安定で作れば即動作」、の良い基板です。
ミニキットの逓倍基板より小型で好きです。
スプリアスについては後段の作り方次第でこれでも充分でしょうし、気になればフィルタを
追加すればよいでしょう。

GBPのキャッシュはまだあるのでYENへ両替するよりはもっと基板だけ輸入するほうが
面白いかなと思案中です。