ミリ波レーダーで77GHzトランシーバーを作る  その3 トランシーバーをまとめる

先人の方々が実用化されている、自動車用ミリ波レーダーを流用した77GHzに挑戦。

マイク、マイクアンプ→ADF5355で4.8GHz発振+アンプ→2逓倍+アンプ→ミリ波ユニットのVCO部に注入。

受信時IF周波数分だけシフトしたものをVCO部に注入、ミリ波ユニットのIF端子につないだ2MHzのFM受信機で復調。

いかに9.7GHzを作り変調を掛けるかがポイントです。

フロントパネル

マイクスピーカーとRIT、MICゲイン、AFボリュームなど







パネルに平面アンテナを取り付け、レドームを流用しカバーした。






 
LO部

これ重要な場所なのだが最初はADF5355を使って9.7GHzを作る予定だった。
ただADF5355の各種基板に共通のようだがカタログ値ほど出力が得られないようで
色々いじった結果OUT-Aから4.8GHzを出力、NLB310でアンプ、+5dbmぐらい
それをFET3段で2逓倍、増幅 9.7GHzで+16dbmぐらいを作ってミリ波ユニットの
VCO部に注入した。

ケミコンは超低ESRの6.3V3300uFでVCOの5Vラインに入れている、
スペアナ見ながらこれ入れると驚くほど影響が見える

ADF5355のクロックは26MHzぐらいのVCTCXOを使った。
マイク−マイクアンプの出力をこのVCTCXOに接続、FM変調を掛けてみた。
このやり方はお勧めできない、77GHzで±7KHz動かそうとすると0.1ppmで電圧は
17mV程度になってしまいもっと感度を落とした物でないと厳しい。
色々回路も実験したが納得できていない。
やはりクロックの出力に可変リアクタンス位相変調を掛けるべきかと。

注入する周波数は送信時9720.0MHz、受信時9719.75MHz
受信時にIF周波数2MHzぶんシフトする。

ADF5355への書き込みはOIC12F683だがこのあたりは別ページでまた。
 
ミリ波ユニットの制御回路

FPCコネクタの
4,8ピンはGND
1ピンSWTは送信時に+5V、9ピンSWRは受信時に+5V
3ピン+5Vは+5Vを常時、7ピン-4Vは-4Vを常時
5ピンIFは直流をカットして2MHz受信機へ
MOD、TCG,TGは未接続

−4Vを先に加えるとかの細工は不要。ユニット側で対策されている。



SMAコネクタはVCO部につながっておりここに9.7GHzを注入する。
注入レベルはある程度必要。+13dbm以上か?





結果:
キャリアの純度を心配したがトランスバータでモニタしてもピーがビー程度でガーとかザーではないし、ちゃんと変調はかかり音声は認識できる。
送受ともRFアンプがはいっているので自作のアンプ無しトランスバータよりはちからがありそう。

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