【舞台は宇宙へ】 衛星通信をやる QSO編                 2023年
 
衛星にアクセスできるようになりいくつかの衛星でQSOもできた。
そのなかで思ったこと。IO-117 GREENCUBEは後半へ

● RS-44 一言でいえばカオスな世界です。
  中高度ということもあり少しだけ広いエリアをカバーしているが、FMの混信と達人級のCWerが聞こえます。

● LEDSAT
  低高度だけど仕様はGREENCUBEと同じなのでドップラーの補正が大変。自動でやってもダメな時が多い。

● ISS 国際宇宙ステーション
  FMレピーターもあるが日本語中国語英語が混ざり潰しあいという感じ。
  パケットのデジピータは交信に使っている局は少ない。「UISS]というターミナルソフトでアクセスしたが
  1回QSOできればそれ以上はいいかな?

● FMレピータ衛星、中国衛星
  聞こえるんだがやる気が起きずとりあえず今はいいやという感じ。


IO-117 GREENCUBE について
高度6000kmと高高度でQSO可能なエリアはヨーロッパ全域、アメリカ全域という感じ
4か月ほどで300QSO、55DXCC、200VUCC、25WAS ぐらいまでは行ったのだが
まあ色々使い方の難しい衛星です。使う人たちが工夫を怠らなければまだまだ行けるが
HFと同じ感覚で使ったらすぐ飽和して共倒れです。
この衛星の為だけに投資するのはお勧めしません。DXCC目的とかもです。

キーワードは
我慢


こんな感じでQSOはできたんですが......簡単ではないです。

GREECUBEはUSBモードでBELL202 1700Hz±500Hz 1200bpsのパケットをUPしてデジピートし地上に撒くわけですが
● 送受同一周波数、1チャンネルしかない
● 地上から送信するパケットが約1秒、落ちてくるのに約1秒、計約2秒を1局が1回に占有します。
● FMでは無くSSBモードのため、そんなにEIRPが大きく違わないものが一斉に打ち上げれば潰しあいになります。
  FMなら弱肉強食だけど8000km離れた衛星では混信でしかないわけです。
こんな風ですからちょっと混んでいれば「上がらない、デジピートされない」となるわけです。

要は多人数の同時使用は苦手な衛星で、使う側には工夫が求められます。


VK9QOが出てきた時などエキサイトして1回のウインドウで10回から20回も呼ぶ局が何局もおり、
相手の返事をも遮るわけですから結局みんな呼び倒し、共倒れとなっていました。


そこで提言というか、自分の
反省をこめて
1,OZ9AARのターミナルプログラムをつかうこと。マルチアンサーの使い方を知っていること。
2,パケットはとにかく短く。モデムソフトのチューニングも必要。
3,JA同士のQSOは衛星が頭上にいる空いた時間で。
4,余分なCQを出さない!。1回出せばターミナル画面に残る。
5,珍局とのQSOが終わったらまだの人もいるのでその日は終わりということで。
6、珍局、レア局へのコールは1回デジピートされたら5分位待つ 
我慢 が必要。
   応答をしてもらえる時間を相手にあげて。
   統制が取れ、マルチアンサーを使いこなしていれば混乱はすぐ終わります。



参考までにショートカットのメッセージは以下のとおりです。
● PM85               CQを出す時。めったに使いませんが
● RR UR599 PM85 73     CQにまたはQSO終わって呼ばれた時の返事
● UR599 PM85         すでに出ている局、CQを出している局を呼ぶとき
● RR73 LOTW          呼んだら応答があった時。QSLはLOTWでというつもり。
● TU73
複数に同時に呼ばれマルチアンサーするときにも専用のメッセージが必要かと。


よく疑問に思うのはなにを持ってQSOと定義するかです。
HFでは2by2、CQdeAAAA, deBBBB, BBBBur599, 599TU の2対2が一般的ですが、
衛星では占有時間を減らすため1by2とか2by1になることもあるようです。
 CQdeAAAA, AAAAdeBBBB599, BBBBdeAAAArr59973, ここまでで完了という人もいる。
 特にマルチアンサーではその返答を待たず完了と判断するようです。
 1回でもデジピートを減らすというのは重要でしょう。
 またグリッドの送信だけでRST不要とか色々な考えがあるようです。


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