マイクロ波PLLシンセサイザとZLPLL  メモ書き                         2021年4月
 
マイクロ波、ミリ波のトランスバータを作る場合最も手ごわいのは局発だが、もはや5倍オーバートーンの水晶を特注して
何十逓倍もするというのは部品の入手を考えれば無理となっている。

最近はミリ波の入り口あたりまでは「フラクショナルN」「インテンジャN」PLLシンセサイザで作り出せる世の中となっている。
(フラクショナルNについては検索してね)

過去いくつかそれらを実装された基板を使ったが、
 ADF4350,4351:4400MHzまで  ADF5355:13.6GHzまで
素性はわからない中華製の安い基板はおおむねC/Nが悪い。
原因はREFクロックが粗悪で純度が悪い、VCO電源のノイズが多いというところで、クロックを乗せ換えたり
VVCOに超低ESRコンデンサを付けたり、ローノイズ電源ICを外付けするという対策が必要だった。

今回海外で評価の高いPLLボードをまとめてみた。

 

ニュージーランドからやってきたZLPLL 14G
ADF5355で13.6GHzまで。
(下のパーツはHPF、ATTと2逓倍器、ZLPLLとは関係ない)

海外ではC/Nは良い評価がされてる。

今も作っているのか不明、
購入はお勧めしない

電源は8Vのこと、12V加えるとすごい発熱する。
顕微鏡で見るとリフローハンダ付けが雑、超不安!

すぐれていること
1,VCOx2の出力にはミニサーキットのアンプが付いており+数dBm
 から+13dBmの出力が得られる。
2,設定はシリアルでコマンドを送ることで完了する。

 
PC側ではターミナルソフトを動かしUSB-シリアル変換経由
3.3V(だったはず)のシリアル通信をする。
ボーレートとか8bitとか初期設定をし

?コマンドを送るとコマンド一覧が見られる。

ただこれ以上の機能説明は無い。
作者に問い合わせメールをしたが返事なし。

16チャンネルの中から一つ選び、設定し、書き込む

ビーコンのモードもあるようだ。

    SHOWコマンドでREFの周波数、レジスタの一部の内容など
見える。

mode=1 (LO,RFON) がなにを意味するのか不明、
ビーコンモードの使い方不明、使わないけど



4チャンネルに13450.0MHzを書き込む方法

channel 4
freq 13450.0
save 4

これだけで動作する。

あとはジャンパピンを4chに設定すれば常時13.45GHzを発振
するというわけ。

     
diagコマンド

レジスタ内容も見える。
    KUHNEのMKULO8-13
ADF5355で13.6GHzまで

海外ではZLPLLと同等の良い評価がされている。

コントロールはシリアルのようだ、出力も大きいようだ

使ったことがないのでこれ以上は無理。

   ぴるる
 日本製 (有)電子研のPLL535L

評価は高いようで次は使ってみたいと思っている。
ただ表示器とか設定用に何か無いとだめなのですか?
スタンドアロン動作が良くわからない、電話しないとだめなのか?

     中華製黒基板のADF4350、ADF5355

当たりはずれとかあるが、何より値段が安い
緑基板より黒基板のほうが信用できない。。
     最近見つけた中華製ADF4351基板。

電源ICがローノイズ仕様となったというが。

クロックを取り外し外部から注入している。

       
アナログデバイセズのPLLばかりだが、最近はTIやLTでもフラクショナルNを売り出している。

周波数も20GHzを超えるものが出ている。(VCOの上限が上がったのか逓倍数が増えたのかはわからないけど)

もうすでにこういう時代になっているということで。


メモ:ADF5355の2逓倍出力(6.8GHz-13.6GHz)はVCOの周波数の漏れが激しい。HPFが必要な場合がある。




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