DC50V 30A ハイサイドスイッチと電流測定                 2022年
 
いずれ遠隔操作のハイパワー局をやってみたいがその準備でもないけどLDMOSアンプをいじってみた。

その中でDC50V30Aクラスの遮断スイッチや電流測定が必要なのだが、これがなかなか難しかった。

 50Vという少し高電圧でハイサイド側で電流を測定するのは抵抗+オペアンプでは面倒。

 30AクラスのDC電流スイッチは遮断時のアーク問題とかでリレーでも面倒。

 ローサイドならと思ってもこれがまた面倒。

いろいろ探した結果をメモ書きします。


 

色々実験してこんな感じに組んでサーバー用電源

(DC50V2.5KW)につないでみた。








     
電流センサー

秋月で見つけたACS-712-30A 今はチップ単体での販売は無いようだ。

これが優れているのは電流ラインと+5v電源、出力が絶縁されているので
ハイサイドの電流測定が楽勝であるということ。

出力は2.5Vを中心に±30Aで±2Vの電圧が出力される。



データシートはお探しください

    電流スイッチ

InfineonのBTS50085というデバイス。

1個で40アンペアぐらいは開閉できるそうで、3pinをGNDに落とせばONする。

電圧は60Vぐらいまでのようだ。

5pinは電流のモニタができる。精度は良くないがRS=1Kで
70mV/1Aぐらいになる。ハイサイド電流検出として使える。



データシートはお探しください。


       
実験のメモ書きを読み返す

1,ACS712による電流測定は問題なし、オペアンプで受けてAD変換、LCD表示もできた。

2,BTS50085はラッシュ電流に対してプロテクトがかかるようだ。出力に470uFぐらいのケミコンがあっても。

3,BTS50085は良くできたデバイスである。実験中壊したりしたことはなく丈夫な印象
  ただ使うにはシステムとして全体を見て設計すること。前述のラッシュ電流のプロテクトのように負荷側にコンデンサがあったら?とか。
  BTS50085で検索するとLDMOSアンプ用にDJ0ABRやVK-AMPSの使用例が引っ掛かるが、出力電圧で自己保持回路を組んでおり、これも
  負荷側のコンデンサの影響をもろに受け、OFFできないという問題が発生する。

4,電流測定、遮断には速度の問題を切り離せない。LDMOSを扱うならマイクロ秒の単位でオーバーカーレント保護を考える必要あり。




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