スペアナ用外部ミキサの性能アップ                           2020年末
 

スペアナ用外部ミキサはすでに1回作り77GHzまでは使えたのだが、更なる高い周波数でも使えるよう新しく作ってみた。
JA3CVF氏のミキサを参考にさせていただいただけですが。

以下参考になれば。

なお機械図面はこれ



 
心臓部はアルミ切削部品2つで極薄基板をはさむ。

基板は0.125mmのテフロン基板、裏面の銅箔は無く片面基板状態
パターンは適当に決めており計算とかしていない。

扇形の導波管-マイクロストリップ変換部は5x2.5のサイズの導波管内に
入っている。

重要部品のダイオードはMA4E1317 シングルダイオードを使った。
変換部とラジアルスタブのあいだに載せている。

ダイオードの実装は銀ペースト系接着剤でも良いと思うが今はハンダ付けしている
 基板にハンダメッキ−ごく少量のフラックスを塗り−ダイオードを載せ−
 ハンダペーストを極少量塗り− リフローもどきでハンダ付け
顕微鏡は必須です。



 
導波管は5x2.5mm。 

これを銅パイプで角から円筒に変換している

基本的にはここが信号入り口、パイプ径をいろいろ変えることで
ハイパスフィルタとなる。

SMAコネクタがスペアナの外部ミキサ端子につながる。


     
M2ネジはバックショート


     
中央にある1.6φ穴はここから信号を入れることも可能。

パイプ−導波管側からよりも感度が良い時もある。 

     135GHzもこんな感じで見えました。

信号源は6倍+1.2Gのハーモニックスミキサの出力なので相当弱いと思う。



直流リターンについてはスペアナ側で直流バイアスを掛けることができるので
この外部ミキサでは考慮していない。
ちなみに3mAぐらいを流し込むと感度が良くなる。

       
今のところ180GHzまでは見ることができている。信号源がないのでこれより上はどうなのか確認できていないが予想以上にすばらしい。

スペアナの外部ミキサのモードのまま接続を変えることなくSPANをゼロにするだけでマーカー発振器とすることができる。
自分のスペアナではLOが7.5GHzぐらいで18倍波の135GHzが強力に得られた。


これらを作るために修得した技術は
 ドライフィルムでの感光基板製作と露光、現像
 フリップチップ、ビームリード ダイオードの実装
特にダイオードの実装は難易度MAXですが避けて通れないものです。




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